障がい名は「題名」自分の強みと苦手を知り「努力ポイント」をもつ
我が子が「自閉症」だと医師から告げられたかたへ。
驚きや疑問、不安がおしよせ、「なぜうちの子が?」と落胆する気持ちをおもちではないでしょうか。
わたしも、そうでした。
ここでは、3人の子どもたちが3人とも「自閉スペクトラム症」と診断をうけ、
・障がい受容
・親としても想い
について、そして自閉症についてもっと知ってもらいたいと強く願い、あなたに想いを伝えさせてください。
障がい受容
なかなかすぐには現実として認められない気持ちがありますよね。「普通」だと思っていたのに、なんだかその枠からはみ出したような、得体の知れない道を歩かなくてはいけないような感覚にわたしはなりました。
ふたごのヒカとマメは、3歳のときに自閉症と診断されてから、6年がたち、今は小学3年生の9歳になりました。
この6年で、親のわたしはかなり考え方が変わり、自分が知らない世界を知り、そのなかにはいることで、得るものがたくさんあり、人とのつながりの大切さをあらためて感じています。
・療育園で一生の友だちといえる仲間に出会えたこと
・「障がい」の世界についての知識が深まった
・自分のなかの視野が広がった
障がい受容で、なにが親御さんを苦しめるかというと、
・周りの目
・知らない世界にとびこむ恐怖
・将来への漠然とした不安
なかでも「先が見えない不安」が1番大きいなと感じます。
そこを解消してくれるのは、やはり同じ障がいをもつ親同士のつながりだと思います。
リアルに話しをできる仲間や、SNSでつながっているかたなど、「わかる!」が言える人がいてくれるというだけで、救われます。
「自分だけじゃない」「1人でがんばらなくてもいい」そう思えると、肩の力がぬけて息を吐くことができます。
本人の努力ポイント
「自閉症」といっても1人1人特性があり、その出かたはそれぞれちがいます。
特性と個性のちがいはこのようになっています。
とくせい【特性】《special quality》
そのものだけが持っている性質や能力。特質。
(新選国語辞典 より)
こせい【個性】《one's personality/individuality》
個人あるいは個々の事物において、それを特徴づけ、他と区別するような性質。性格。「—が強い性格」⇔普遍性
(新選国語辞典 より)
https://iso-labo.com/wakaru/business/merit_feature.html
障がいをもつ人にとって、上の言葉のちがいのように、障がいを「個性」「性格」ととらえられてしまうと苦しい部分があるのかなと思います。
そもそも障がいとは病気ではなく、薬で治るものでもありません。
本人や、家族が困っているからつく「題名」です。
その題名だけが一人歩きしないように、そして「障がいがあるからわたし(ぼく)はできない」のではないことを、子どもたちに話をしています。
ヒカとマメは重度知的障がいがある自閉症です。
姉のtukiも先日、診断がおり、知的障がいをともなわない自閉症です。
障がい名はわかりやすくするための単なる題名であり、大事なのは自分がもっている「強み」と「苦手なこと」を知っていること。
そして、周りに助けてもらいながら、同時に「努力するポイント」をしっかりおさえ行動にうつしていくことだと思います。
親の想い
定型発達(自閉症でない)人が大多数のこの世の中で、特性をもっている人が生きづらいなと、障がい児の親になって痛感しています。
奇声をあげたり、年齢にそぐわない行動をすると、やはり周りの冷たい視線や傷つく言葉を言われたりすることがあります。
障がいをもって産まれても、「楽しい人生だった」と最期に言えるよう、親としてできる限り支えていくと同時に、愛される、人を愛することができる人になってほしいと思っています。
まとめ
障がい受容を「早くしよう」「しなくてはいけない」と思うとしんどくなってしまいますよね。
子どもも親も「生きやすくなるための選択肢」だと思ってみてはいかがでしょうか。
そして、特性があることを、周りに知ってもらったり、過ごしやすいように環境を整えてもらったりし、そのために障がいをもつ子自身も努力していくことが大事だなと思います。
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