【自閉症】困った行動解決にはコレ!感覚グッズは他害に効果あり?
あなたは、「この感触が好き!」と、触り心地の良いものってありますか?
小3の息子、ひか(自閉症)は、うまく言葉が出ず、イライラやもどかしさを、弟や姉、私に頭突きをしたり蹴ったりすることが多々ありました。
手で触れて、自分が好きな感触を味わうことで、この「他害」が減ったように感じたことについてです。
想いが溢れすぎて
自分の意思がはっきりしてきて、「僕はこうしたいんだ!」「なんで弟ばっかり!」のように、言葉よりも気持ちが先走り、他害をすることがよくあって、本当に困っていました。
行動を止めることよりも、ひかの気持ちを共感して、代弁し続け、しんどさを一緒に何とかしたいという一心で過ごしてきました。
・応用行動分析学
・問題分析
・問題解決型ロールプレイング
など、私なりに調べてどうしたら他害をせずに気持ちを表現できるのか、その気持ちのもっていく場所探しに必死でした。
行動の機能には、事物の獲得、嫌悪刺激からの回避、注目の獲得、感覚刺激を得るなどがあり、問題となる行動は、いずれかの機能によって強化されています。
行動上の問題を機能アセスメントした上で、その行動が生起する状況をなくしたり、変えたりする他、その状況でより適応的な行動をすることができるように支援したり、同じ機能を持った代わりの行動をとれるように支援を行ったりします。
辛かった自傷期間
手のひらの刺激を求めるひかは、以前は自分の頭を叩く「自傷行為」が半年間ほど続いていました。
痛みに鈍感なところがある上、手のひらで、笑いながら後頭部を叩いているときがありました。
どうしても手が頭に伸びてしまい、その行動をやめさせようとするよりも、違うことへ意識をもっていくことにし、手を持って手遊びをしたり、好きなおもちゃを渡したりしていました。
そのときは、タオルで作ったバンドをすることで意識を他に移すことができ、徐々におさまっていきました。
ある日を境に、急にやらなくなり、バンドがなくても過ごせるようになったときは、本当にほっとしました。
一生続くのではと、その時は不安に思っていましたが、おさまることもあるのですね。
感覚グッズで安心時間を
感触が良いもの、手触りがおもしろいものが好きだということを、歯医者さんでもらったご褒美お土産や、新しいデイサービスで教えてもらいました。
吸盤がついた柔らかいおもちゃ。
クルクル回したり、口に近づけてにおいをかいだりしてその感触を楽しんでいます。
また、デイサービスでは、このようなおもちゃで集中して遊んでいたようです。
ツルツルの面と突起がついている方、両方とも気にいったらしく、20分ほど集中して触っていたそうです。
気持ちの行き場探し
周りの人に他害をしてしまったあとで、すぐに「ごめんめ」と謝っているので、いけないことをしたのは、表情からもわかります。
しかし、自分の気持ちの行き場をしていたひかは、それがどこかわからず、困っていたのかなと思います。
自分の好きな感覚を楽しむ時間を過ごすことによって、そこで想いを発散させられ、他害をが減ったように感じます。
まとめ
困った行動解決のために、「好きな感覚を楽しむ」ということは、考えてもみませんでしたが、それがあることによって、落ち着くことができるということを学びました。
引き算よりも足し算で良い方向にもっていけたらいいなと思います。
一概にこれがあったために他害が減ったとはいえません。
しかし、大人でも気持ちがザワザワしてときに、誰かに聞いてもらったり、ブランケットにくるまってコーヒーを飲んだりして落ち着くように、ホッとできる物や場所を自分が知っておくことが大事かなと思います。