自閉症児|学校を飛び出さなければいけなかった理由とは?
まだ心臓がドキドキしています。
今日、双子の次男まめが、掃除の時間に学校の門外へ出ていったそうです。
幸い何事もなく無事に帰ってきましたが、「自閉症児の、そうしなければいけなかった理由」が必ずあることを伝えたいと思います。
自閉症児の「理由があります」
自分の気持ち、思いを言葉でうまく表現できない息子は、何か行動でそれを周りに伝えようとします。
それは注意引きだったり、自傷だったりいろいろな方法を子どもなりに試して、これだ!と思った方法で外に出しているように見えます。
今回、まめがとった行動は、教室を掃除の中に、大人がいないルートを通って門に向かったそうで、憶測ですがこんな理由が考えられます。
・担任の先生が都合によりお休み中で、今月から先生が変わったことによる不安の積り
・年度末のざわざわした雰囲気を察知して不安になる
・今年はほとんど行事はなかったが卒業生を送る会の練習という刺激
など、いつもと違うこと、周りの雰囲気のざわつきなどが耐えられなくなり飛び出していったのかなと思います。
いけないことはわかっていても、その場にいられない、周りの刺激から逃れるために、「学校」という場にいられなかったのかなと思います。
理由のヒントを見つけた
まめは、独り言をよく言います。
「頭しません」「そういうこともあります」「目暮警部、いました!」など、よく耳にする言葉や、YouTubeで聞く言葉を言います。
お風呂の時間に、そんな独り言の中で、「看板見たかったの」と言いました。
まめは看板が大好きです。
「さかなの看板見たかった…」と聞こえ、きっと刺激や不安から逃れるためと、その行先を「看板を見に行くこと」に決めて、門外に出たのだと思います。
子供への対応
先生からきつくお叱りを受けたようで、もちろん今後絶対にやってはいけないことなので、危険だからいけないことは伝えていく必要があります。
家では、看板が見たかったことをしっかり受け止め、学校では、どこか移動したいときは先生に言うように話しました。
言葉でどうして飛びだしたのか、理由が伝えられたどんなに良いかと思いますが、こちらの想像で、こうではないかと考え、担任の先生と共有していきたいと思います。
大人の見方を柔軟に
どの子にも言えることですが、子どもの行動には理由があると私は思います。その行動だけに着目して叱るのではなく、大人が事実の見方を、「今は、そうしなければいけなかったんだ」と捉え、そのあとで、理由を考えていくことが大事かなと思います。
机に立つことも、大きな声を出すことも、自分を叩くことも、その背景にはその子のSOSだと気づくことが、最も重要だと思います。
子どものSOSへの対応は?
具体的には、机に立つ場合、頭ごなしに「ダメでしょ」ではなく、
①「降りましょう」と声をかける
②「困っていますか?」と聞く
③「イヤだったんだね」と受け止める
いろいろな対応策があると思いますが、①の最初の段階で否定語を使うのではなく、正しい行動を短い言葉で伝えてもらえるとわかりやすいです。
「走らない」→「歩きます」
「叩かない」→「手は膝におきましょう」
など、どのようにしたら〇になるのか、言葉やイラストで伝えると入りやすいですね。
まとめ
子どもの行動には理由があり、問題行動だけに着目するのではなく、どうして?なぜ?と、その理由を学校と保護者と連携しながら考え、共有していくことが、再発防止につながるのかなと思います。
今回、まめが学校から飛び出し、無事に帰ってきてくれたことが幸いでした。
家でも心に寄り添って、安心して生活できるように支えていきたいと思います。